仕事を続ける理由

嫌だ嫌だと思いながら、もう25年も仕事を続けている。
私には転職経験が無い。
学生時代はありとあらゆるバイトはしたが、就職してからはずっと同じ会社だ。
転職しない理由は、変わったところで今以上の規模と条件の仕事にはもう就けないことだ。
1995年位まではそれでも、同等の条件の求人はまだあった。
派遣と正社員とそれほど給料も変わらなかった。むしろ自由な働き方として、派遣がもてはやされていた位だ。

私はバブル世代だ。あの時代のことを悪く言う人もいるが、少なくとも、真面目な若者が職にあぶれるということはなかった。
私のような能無しでも、大企業の正社員として採用されるチャンスもあった。
その反動があとの時代の若者に来たのは気の毒なことだが。

恐らく、私が何か副業で大当たりしない限り定年まで今の会社で勤め上げるだろう。
安定した身分であることを妬む人がいる。最近私を悩ます内容がコレだ。
だけど私は何も他人に迷惑をかけずに今の生活を手に入れたのだ。
誰かを蹴落として就職したわけではない。正社員なのも、その時代に生きていた偶然だ。
そして、試行錯誤の上、転職をせずに仕事を続けてきた結果だ。
それをいい御身分とか、のほほんと能天気とか、言い掛かりとしか思えない。

人を妬むと運が逃げる。努力もせず頭も悪く、これといって特技のない私の信念はこれだけだ。他人と比べない、妬まない。これだけを信じて生きてきただけである。